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ロックの部屋

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CARPENTERS

『TVアルバム』
TVアルバム


もう30年以上も聴いているカーペンターズ。聴取時間からいって、NO1はビートルズで決まりなんだけど、ベスト5には入るだろうと思われるカーペンターズです。この間生理的に聴けなくなったりしたこともありました。色んな音楽を追究して、色んな音楽を楽しんできた私ですが、ポップスに始まってポップスに帰る。生まれた故郷を後にして、また、故郷に帰ってきたという感覚でしょうか。今では、ゆったりといつどんな時でも聴くことができます。

さて、カーペンターズ。私が初めて購入したアルバムは日本編集盤で『ゴールデン・プライズ』というアルバム。全12曲入り、初期の3枚のアルバムとそれまでのシングル盤から選曲されたアルバムでした。当時、お小遣いに限りがあった身分としては、オリジナル盤を3枚そろえるわけにもいかず、これになってしまった。けれども、内容は素晴らしくバカラック色が強く出ていて、大人の味がするゆったりと重厚な印象があるアルバムだったのです。これと、後に買った『ソング・フォー・ユー』と比較してみても、聞き応えは『ゴールデン・プライズ』の方が上だった。

『ソング・フォー・ユー』は一曲一曲は素晴らしいのに、アルバムを通して聴くと小粒というか、淡泊な印象のアルバムだったな。より洗練されたんだけど、軽くなった印象が残ってしまった。この『ソング・フォー・ユー』アルバムカヴァーが素敵です。えんじの背景に白いハートのマークが特徴的です。白いハートがポイントだったこともあって、今発売されているものは、ハートが大きくなっているようだ。(未確認、元に戻っているかも知れない)アルバムタイトルも邦題は『ソング・フォー・ユー』から『トップ・オブ・ザ・ワールド』『愛は夢の中に』に変わったりしている。売り手の戦略が見え見えでいい気分にはなれない。オリジナルの『ソング・フォー・ユー』に小さい白いハートのマークが一番良いです。

この2枚のアルバムは今は持っていません。手放したのは70年代後半だったか。カーペンターズでは盛り足らなくて、骨のあるロックが聴きたかった時だったから……置いてあるだけで、目障りなものなのです。趣味が変わってしまうと。

CD時代になって、再びカーペンターズを聴きたくなったときに、何を買おうかと考えた時選んだのがこの『TVアルバム』という編集アルバム。『TVアルバム』というのは実は俗称、正式には『イエスタデイ・ワンス・モア』。アメリカでテレビキャンペーンのみで通販していたものだったので『TVアルバム』と呼ばれている。人気があって、販権がポリドールに移って一般店頭でも販売されるようになったようです。

27曲入りで、2枚組。ほぼヒット曲は網羅されています。リチャードが編集していることもあって、こだわりも感じられて、カレンが歌うのを嫌がったという「ソリティア」はカットされたりもしている。でもこの曲、私は実は好きなので個人的には不満、あと「ジャンバラヤ」が入っていないのも不満かな。それを除けば満足。

イギリス編集で『ゼア・グレイテスト・ヒッツ』というのもある。こちらは20曲入り。

日本の編集アルバムでは『青春の輝き~ベスト・オブ・カーペンターズ』というのがある。これは95年秋にテレビドラマの主題歌でヒットした同曲を軸にヒット曲のみを集めた究極のベスト集。22曲入り。これはお買い得です。日本での売り上げは200万枚を超えたらしい。凄いですね。最近のファンはここから入ったんじゃないかな。

でもさ、どれを買っても外れじゃないんだけど、オリジナルアルバムを最初から揃えるのが理想です。初期の伸びやかなカーペンターズから中期の軽快で洗練されたカーペンターズ。後期のカレンが拒食症のころの、混迷期のカーペンターズ。

ちなみに私が一番好きなアルバムは『ナウ・アンド・ゼン』です。オールディーズ・メドレーがいかしています。


(『TVアルバム』はリマスター化され、私が持っているここに載っているジャケットと、今は変わっているようです。)



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